JALラウンジの赤い灯

MONOGATARI 001

JALラウンジの赤い灯

設計者の指定という道

JALのラウンジに、絹あわせの灯が入る。
選んだのは、AMUAMIではない。

七月二十三日の定例。立川裕大の進捗報告のなかに、その一件はあった。絹あわせ(シルク)のスタンドライト、フレームは赤。行き先は、JALのラウンジである。

経路に、この案件の性格がある。乃村工藝社の関連会社で、先鋭のデザインを担うA.N.D ── その小坂氏が、自らのスペックに灯を書き入れた。売り込みの結果ではなく、設計者の指定である。議事録は小坂氏を「橋本夕紀夫氏と双璧」、日本を代表するデザイナーと記している。

残された一行は、素っ気ないほど短い。人目につく場所で、部品と「合わせ技一本」。柔道の言葉である。一つの技で仕留めるのではなく、二つの技を合わせて一本とする。灯ひとつの話ではない ── 短い一行に、その含みがある。

報告は、一つの判断で結ばれていた。これはAMUAMIで扱ってよい案件である。だから、どこかに載せる。この頁が、その「どこか」である。

赤い灯が人目に触れる日のことは、まだ議事録の外にある。

PRODUCTS